同性パートナーの私を大切なご親族に紹介下さるご家族のあたたかさ。

先日、伴侶さん（パートナーをこうお呼びしております）
の妹さまのご結婚式にご招待していただいた時のお話です。

ご結婚式、とても素晴らしかったです。

私とパートナーさん（伴侶さんとお呼びしております）はまだ式を上げていないので、こんな素敵な式を挙げられたらいいね…どんなドレスにしよっか？などと話したりして、たくさんのキラキラな夢が膨んだりもしました。

そんな晴れ舞台へご招待をしていただき、当日まで…ほんの少しの葛藤がございました。

私と伴侶さんは同性カップルであり、そのことは両家両親共にお伝えしております。そのような恵まれた環境に身をおきながら、未だに私は同性のカップルに対して、自分の心にはまだ罪悪感という名の差別心があると感じます。
ひっそりと生きていはねば…カミングアウトが恥ずかしいことのように感じる…嫌われてしまう…そんなみなさまの優しさを足蹴にするような拙い想いです。長年かけてこの世界と自分自身がかけた呪い「当たり前」はなかなかほどけてくれません。人の心は自由ですが、私はこんな自分を改めたいと考えております。

そんななかパートナーさんの妹さまに、結婚式の席表に記すふたりの関係性はパートナーで大丈夫？と聞かれて、心臓がびっくりしてしまいました。お祝いのお気持ちでいっぱいでしたが、心の片隅にはほんの小さな不安がありました。伴侶さんとふたりで話し合い「大丈夫です」とお返事いたしました。

プレゼンテーションプレートにピンクの薔薇が添えられていて、おもてなしのお心が嬉しかったです。

結婚式当日、みなさまの笑顔や新郎新婦さまの美しい晴れ姿をみて、とても幸せな気持ちに包まれました。私の不安は消え、この場ではこのおふたりを祝福することがいちばん大切なことだと強く感じました。私は妹さまのドレスの輝きにも夢中でした。

私がいちばんお伝えしたいのは、私の小さな葛藤はあれど…大切な晴れ舞台を祝福することを許された1人としてお誘いいただき、パートナーとご紹介いただけたことが、本当に本当に…嬉しかったということです。
パートナーと書いても良いか尋ねてくださった妹さまのお優しさも、地元で式を挙げられる新郎さまがご了承くださったことも、私の大切な宝物にしたいと思います。

伴侶さんのおとうさまのスピーチも、とても印象的で心に残りました。「縁は努力してつなぎとめるもの」というメッセージでした。伴侶さんのおとうさまは私のことを家族だと仰ってくださったり、大切なご親族のお墓参りという家族の行事ににお誘いくださったり、ご家族が集まる日はお夕飯に招いてくださったり…そんな日々の「縁をつなぐ努力」は思い当たる節ばかりでした。私は引っ込み思案だけど、こんなふうになれたら素敵だなと淡い目標ができました。

私はこの日の為にお着物の着付けを学んで、なんとか無事のりきることが叶いました。大部分は私の趣味ですが、これもご縁をつなぐ努力のひとつとして誠意ある行いだったらいいな…と自分を褒めてあげるきっかけを掴めました。

叶えたいことがあれば、目的と期限を設けることが重要だとよく聞きますが、今回いただいた機会はまさに千載一遇のチャンスでございました。呉服屋さんにアドバイスをいただいたり、着付け講師のYouTuberのお方の動画をみながら、半年くらいでなんとか慣れることができました。お教室に通わずに着付けを学べるなんて、素敵な世の中ですね。

世の中を恐れることの多い私ですが、世界の愛が滲む場所を手探りで見つけられる人になりたいです。
本日もここまで読んでくださり、有難う御座いました。